長野県田市

地方公共団体名:
長野県上田市ほか(東信州次世代産業振興協議会:上田市、佐久市、小諸市、東御市、立科町、長和町、青木村、坂城町、千曲市)

課題プロジェクト名:
地域経済分析システムの活用

背景

長野県の東信州9市町村による広域連携の取組は、平成28年7月に行政が協議会を設立、事業推進主体を浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)内の東信州次世代イノベーションセンターとし、東信州エリア全体の次世代産業創出を目指し、産学・産産連携研究開発、人材確保育成支援、企業同士のネットワーク強化等の事業に取り組んでいる。市町村の垣根を超えた広域連携の取組が高く評価され、平成29年度には(一財)商工総合研究所の「中小企業組織活動懸賞レポート」で本賞を受賞した。
エリア全体の方向性と具体的な施策を示すプランである「東信州次世代イノベーションプラン」も平成30年5月に策定し、次世代イノベーション産業創出を目指した具体的な取組を推進している。今後、本プランの実行フェーズに入っていくなかで、実際に投資すべき領域等を明らかにしていき、地方行政におけるEBPM(証拠に基づく政策立案)の布石としたい。

課題

東信州次世代イノベーションプランを投資等の実行フェーズに移していくなかで、まずは人口約41万人の広域地域でどの産業が伸びていくのかを既存データ等をもとに調査を実施したい。
各市において、内閣府が提供する地域経済分析システム(RESAS)※を用いてデータ分析を行ったが、RESAS内の情報は限定的であり、9市町村がそれぞれのRESASデータ、特に、地方自治体が一定の制約の下で利用可能な「限定メニュー」での情報について、統合・共有することは困難な状況である。

※地域経済分析システム(RESAS)とは、産業構造や人口動態、人の流れなどに関する官民のいわゆるビッグデータを集約し、可視化を試みるシステムである。内閣府提供。https://resas.go.jp/#/13/13101

自治体が求める解決策(実現したい未来)

地域経済分析システム(RESAS)を用いて、どのような付加的な集計・分析が可能なのか把握する。特に、一つの地方自治体のみが対象ではなく、複数の地方自治体の産業・社会データを広域産業施策のためにどのように活用できるのか試行する。
また、RESAS以外の他のビッグデータと組み合わせて、データの活用性を広げていく必要がある。具体的には、広域地域のビッグデータを用いて、広域地域内の研究開発型の企業をエビデンスベースで抽出できるようになりたい。その結果、本システムを通じて抽出した研究開発型企業に対して補助金などの行政サポートをしていき、最終的には、地域内における自社開発・製品化を推進させ地域内出荷数を伸ばしていきたい。

付加的・発展的な要素

民間企業で進められている「ビジネスインテリジェンス」の地方行政への導入。他自治体への横展開に繋がることが期待できる。

想定する実証実験内容

東信州9市町村のRESASデータや関連データ等を用いて、政策に繋がる分析が可能か検証する。

求めるベンチャー企業像

ビッグデータを用いた地方産業育成に関心があるベンチャー企業

  • ・ビッグデータ集計・解析実績
  • ・地域経済分析システム(RESAS)の利用実績
  • ・(出来れば)ビジネスインテリジェンス(BI)ツール等を活用した実績

提供可能なデータ・環境等

  • ・各自治体の地域経済分析システム(RESAS)情報
  • ・長野県が独自に実施している工業統計の情報

本プログラム終了後の本格導入(時期・予算等)

  • ・東信州次世代イノベーションプランの実行に係る提言に繋げる。
  • ・予算次第では、平成31年度以降の導入も可能。

その他特記事項

ビッグデータの産業施策への活用は、「地方行政におけるEBPM(証拠に基づく政策立案)」の具現化につながり、他地域・他自治体への横展開モデルとして推進可能である。
特に、米国等では既に州政府等がビッグデータを活用した産業施策を打ち出しているので、本事業を皮切りに我が国の地方版EBPMのモデル構築を一緒になって作り上げていきたい。